ボーダーランズ Dead ECHOs 第1話あらすじ「Don't try to be funny, Watts.」
すべての前提が置かれる回です。バーでの出会いから相棒関係の成立までを一晩で描き切りつつ、シリーズを最後まで貫くことになる要素——デッドECHOという商売、Junieの「reverse the suck」の信条、そしてDahlの経理部門——がこの1話にすべて仕込まれています。
語り手はSir Hammerlock — 冒頭はゲーム本編でおなじみのSir Hammerlockによる導入で始まります。「ボーダーランズの誰もが輝かしい英雄になれるわけではない。多くはただ、与えられたもので最善を尽くし、こぼれ落ちた小さな不正を正すだけだ」という前口上は、そのまま本作の主題です。なお彼はWainwrightに「アリスター、ウエストコートは着たの? オペラのチケットがあるのよ」と中断されます。
Aプロット:Wattsが自分の職場から締め出される
- Wattsの正式な肩書きはDahlの「Echo Operator 3607」。端末をハッキングして在席しているように見せかけ、勤務時間中にバーで飲んでいます
- そこへDahl Management Bot(Wattsは勝手に「Dolly」と呼ぶ)から通告が入ります。ECHO処理率が3サイクル連続で著しく低下——「過去に同様の性能劣化を記録したのは(実験動物の)猿だけです」
- 罰則は通信局のドアの遠隔ロック。「生産性が改善するまで、密閉されたまま中にいなさい」。ところがWattsはその時外にいたため、自分の職場兼自宅から締め出されます
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ここで本作の縦軸が置かれます — Botの説明はこうです。「Dahl Communicationsは経理部門(accounting vertical)に統合されました。新CFOの指令で、経理部門はあなたのような低成績者の監査を開始しています」。Episode 7で判明する「リキディターはもともとDahl経理部門の一部署だった」という事実は、第1話のこの一行から地続きです
Bプロット:バーでの出会い
- 舞台はWattsの行きつけのバー(音声では「Retch Nest」「Rat’s Nest」と揺れます・綴り未確認)。バーテンダーはDennis
- Wattsはこの店で先週やらかしています。週1回のオープンマイクで即興コメディ・トリオ「Pandora’s Box」をお披露目する予定だったのに、相方2人が当日現れず、一人で舞台へ。切り出しは「場所のお題をください(I need a suggestion for a place of business)」——客席から「お前の母ちゃんの家」と返され、そこから転落しました
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各話タイトルの正体 — このシリーズのエピソードタイトルは、劇中で誰かが実際に口にした「即興のお題出し」や台詞をそのまま使っています。Episode 7のタイトル「I need a suggestion for a location, and don’t say Pandora!」は、この第1話の惨事の直接の再演です
- Junieは現金を持たず、宝石の入ったベルトバックルで飲み代を払います。バーテンダーの反応は「これ、Jakobsの唐草模様(filigree)じゃないか?」——第1話の時点で、彼女の正体のヒントは机の上に置かれています
- 経歴について聞かれた彼女の答えは「あちこち移動してる。アシーナス、Promethea、Gehenna、それで今ここ」だけ。Wattsは「俺はこの地獄の惑星から出たことがない。Pandoraで生まれて、たぶんPandoraでひどい死に方をする。それが流儀だ」
Cプロット:デッドECHO商売のデモンストレーション
Junieに「仕事を見せてよ」と言われ、Wattsは実際にキューを開きます。
- 1本目はClaptrapの録音でした。Dooby(DUBI=Dahl Universal Basic Interactive)の解約電話で、自動音声に「販売は7を、カスタマーサービスは12を、請求は2、そして3、あとは5を押してください」と迷路に放り込まれ、極めつけは「あなたがロボットでないことを確認します。自転車をすべて選んでください」——音声通話でCAPTCHAを要求されます。彼の絶叫「そりゃ僕がロボットだからだ!」
- Wattsは「なんでこいつは自分の通話を録音して自分宛てに送るんだ。しかも毎回自分の名前を綴り間違える」と呆れますが、Junieは「必死なところが可愛い」と即座に肩入れします。Episode 7の延長保証ギャグは、この場面の続きです
- 2本目はLady Bandit(公式キャスト表の表記)の「感謝日記」。今日感謝することを3つ挙げる形式で、①血の川を渡ったのに靴下が濡れなかった ②リロード速度が上がった(友達ができるはず)③銃器チャリティの募金箱を空にできた——と朗らかに語り、さらに戦利品をSplinterlandsの携帯トイレの下に隠し、忘れないよう大きな赤いハートで印をつけたとまで吹き込んでいます
Dプロット:Beefholeとの喧嘩、そして相棒関係の成立
- 同じ情報を複数の買い手に売った件で、BeefholeがWattsを締め上げます。Junieが割って入り、肩を脱臼させて「入れ直してあげる。そのかわりWattsとは貸し借りなし」と話をまとめます
- 店中が「誰かがBeefholeをシメてる」=「殴り合いのチャンスだ」と乗ってきたため裏口から脱出。この過程でJunieはナイフを投げます。Watts「投げナイフの護身術教室って何だよ」
- 二人はWattsの通信局へ。ドアの64ピン三重冗長タンブラーの遠隔ロックを、Junieは「楽勝ね」と開けます
- 局の中で彼女が触ろうとした荷物は、WattsのDigby Vermouthのレコードコレクション(多くが絶版)でした。Episode 6・7でWattsが手放せない「digby」の正体はこれです
- ここで重要な設定が明かされます。Wattsはもともと「この局のロボットを修理するため」に送り込まれたのですが、Dahlはロボットを直すより人間に仕事そのものをやらせる方が安いと判断し、彼を担当者に据え置きました。「ロボットは高い。それにDahlはとっくにPandoraをほぼ見捨ててる」——Episode 5でWattsがロボットを作る展開の伏線です
- Junieの提案で、二人は自動探索アルゴリズムを実装します。検索語は weapons/dead drop/cargo/loot/stockpile/cash、それにメーカー名(Tediore、Atlas、Hyperion)
Eプロット:MotherとSeven(Episode 7への伏線)
アルゴリズムが最初に釣り上げたECHOがこれです。
- 「Seven? Seven、母さんよ」/「母さん、今ちょっと忙しいんだ」/「またアレが調子悪いの」
- 息子の現状は最悪です。「母さん、たった今バンディット団がキャンプを襲って、ほぼ全部盗んで、俺以外ほぼ全員殺した。それで、何を手伝えばいい?」
- 母の相談内容は「私のMaliwan Volcanoよ。スコープが真っ黒で標的が見えないの」。息子「スナイパーライフル? 母さん、なんでスナイパーライフルを持ってるんだ」
- 「未亡人会のみんなで、冒険が好きな若い人たちに混ぜてもらったの。今日はキャンプの襲撃で、私の役目は——」「バンディット団に入ったのか!? 待って、今こっちを撃ってる!?」「必要とされるって、いいものよ」
- オチはレンズキャップの付けっぱなし。「あら、あった。キャップが付いてたのね。おバカな私。お邪魔してごめんなさいね」
- Wattsは「老人たちが守るバンディットの隠し金の場所」をFace-Slicing Connieに売ろうとしますが、Junieが止めます。「あの女性たちは、居場所と楽しい趣味が欲しいだけ」「騙されて汚れ仕事をやらされている。教えてやって加勢すれば、危険な一味を潰せるし、腕利きの老狙撃手たちが貸しを作る」
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Episode 7で回収される「貸し(chit)」の起点がここです。Episode 7でJunieがロボット革命に動員する「銃おばあちゃんたち(the gun grannies)」は、この回の未亡人会です。そしてEpisode 7の公式キャスト表に載る
Colleen Clinkenbeard: Motherは、この母親の再登場です(終盤の電話で「Sevenはまだ結婚もしてない」と口走ります)
Fプロット:Fancyの依頼と、二人の方針決定
- 次に傍受したのはFancyと腹心Crisp(劇中では「Crispin」と呼ばれる)の通話でした
- 内容は、Aaron Baronの傭兵会社「Obsidian Wake」への補給物資が、ランドリー便に偽装してPandoraへ向かっているというもの。標的はDemeterの衛星の反乱勢力です
- Fancyの人物像もここで確定します。「長男が自分の行いの責任を取ろうとしないの」「あなたが遺言から外したばかりの、あの子?」「彼の誕生が莫大な財務上の不都合だったという事実を、どうしても受け入れないのよ」——Episode 7で息子Albertに訴えられる件は、第1話ですでに始まっています
- Wattsは尻込みします。「傭兵、自由の戦士、訛りのある金持ちの老婦人——赤信号の中の赤信号だ」「俺は小〜中規模の犯罪者なんだよ。だから小〜中規模の仕事。呼ぶならshmediumだ。低リスク・中リターン」(Episode 5に出てくる造語「shmedium」の初出です)
- ここでJunieが信条を語ります。「すべてがひどい」「企業が惑星から生命を吸い上げ、力ある者が富と資源を吸い上げ、残りには残りかすしか残らない」「止められはしない。それは分かってる。でも少しでも逆流させられる機会があれば、私は必ずやる」「これは交渉の余地なし。悪い奴から取ったら、小さい奴に返す」
- 結論として二人は、物資を売らずに反乱側へ無償で渡すことを選びます。Watts「それは助けるどころか、まるっきり施しだぞ」「俺たちはヒーローじゃない。善人ですらない」/Junie「そうね。でも、なれるかもしれない」
- 取り分は50/50。Junieは物置を改造したバンクに住み、局を火災・転落・感電の危険が少しはマシな場所に作り替えることになります
Gプロット:Dahl側の視点(ラスト)
最後にProctorのオフィスへ切り替わります。
- 「どうしてこうなったの。彼が承認されていたのは1名だけ。統制された償却(controlled write-off)。見せしめのための1件だけよ」「ならなぜAtticusはDahl支社を丸ごと潰したの。それは統制された償却じゃない。虐殺よ」
- 部下の返答は「差異はまだ照合中です。経理部門のリソースをもっと割り当てていただければ」——ここでも経理部門です
- 現場はEMPパルスで通信とECHOを一掃し、バンディットの襲撃に偽装済み。「誰もあの虐殺を疑いません」
- AtticusはPandoraを出た直後に発信器を切断。「異常時はラボへ帰投するようプログラムされていますが、それが不可能なため、暴走したとみています」
- もう一方の標的については「Prometheaから Gehennaまで追跡し、輸送船を撃墜しかけました」。Proctor「撃墜? 生きたまま必要だと言ったはずよ」
- そして指示が出ます。「Atticusが野に放たれている以上、Liquidator Amadeusを起動しなければ」「彼は私が必要とするものを持ち帰る。Junie Jakobsを」
小ネタ
- Wattsは自分の端末AI「Beep」と延々と口喧嘩しています。「家で一人で昼から飲むのは惨めで痛々しいが、バーでやれば社交的で許容範囲だ」
- Junieの自己紹介は「Junie of all trades(何でも屋)」。何をしていたのかという質問には最後まで答えません
- Wattsの祖母は「ハンサムなロボットに騙されて偽装結婚させられた」そうで、以後その義理の祖父を「Grandpa Destruct-O-Tron」と呼ぶことを断固拒否しています
- Wattsが最初に返送したECHOの宛先は「Helpus」。「幸運を祈るよ。差出人に返送だ。新しい月を探しな」——Pandoraの衛星エルピスがすでに存在しないという設定への言及で、Episode 6・7でエルピスが主筋に浮上する伏線にもなっています
よくある質問(FAQ)
Dead ECHOs 第1話は何の話?
Dahlの窓際ECHOオペレーターWattsが、生産性の低さを理由に自分の職場兼自宅である通信局から締め出され、逃げ込んだバーでJunieと出会う回です。バーの喧嘩、鍵開け、デッドECHO商売のデモを経て、その晩のうちに取り分50/50の相棒関係が成立します。最後にDahl側の視点へ切り替わり、暴走した暗殺兵器Atticusと、Junie Jakobs捕獲のために起動されるLiquidator Amadeusが提示されます。
Wattsの仕事「デッドECHO」って何?
宛先が欠けていたり破損していたりして配達できなくなったECHOログを、正しい宛先へ届け直す仕事です。Junieはこれを旧世界の「配達不能郵便局(dead letter office)」になぞらえ、Wattsは以後「デッドECHOオフィス」を自称するようになります。Wattsは業務で得たECHOの中身から金になる情報だけを抜き出して売る副業をしており、それがシリーズ全体の商売の土台になります。