ボーダーランズ Dead ECHOs 第5話あらすじ「Add new information, and new robots.」
シリーズ最大の転換点です。前半は新しく生まれた2体のロボットを巡るホームコメディが続きますが、後半でEpisode 3から持ち越されていた「消去済みECHOデバイス」がついに復元され、その中身が二人の関係を根本から破壊します。ラストシーンで、銃嫌いを貫いてきたWattsがJunieに銃を向けます。
Aプロット:ロボット2体の誕生
Junieの提案で、Wattsは倉庫に眠っていたオフィス機器を改造し、自分の仕事を代行させるロボットを2体起動させます。「生命を創造してしまった。これが母性ってやつか。俺は神か」とはしゃぐWattsに、Junieは「実質、オフィス機器を修理しただけでしょ」と冷静に返します。
- Rodney(ロドニー) — 1号機。四角い頭に、中心からずれた片目という外見で、Junieいわく「完全にRodneyの顔」。伸縮式の小さな腕を持ちます。デッドECHOのレビュー・分類・処理・送出を担当し、Wattsが数年かけても消化できなかったバックログを一瞬で全消化。有能ですが性格は辛口で、生みの親であるWattsには冷たく、褒めてくれたJunieにだけなつくという嫌味な立ち回りを見せます
- Corn on the Cob(コーン・オン・ザ・コブ/愛称Corny・Cobby) — 2号機。Junieの「お宝ECHOソートアルゴリズム」を頭脳に流し込まれ、金になるECHOを探す係に。感情豊かで打たれ弱く、見当違いのECHOばかり持ってきてはWattsに叱られ、Junieに庇われます
- Junieがロボットに入れ込む理由 — 「子供の頃、ペットを飼わせてもらえなかった。これは私にとって一大事なの」。Wattsが「そんなに喜ぶなら、ペットショップのTerryに空気清浄機へ目玉シールを貼らせておけばよかった」と呆れるほどのハマりようです
- Dahl社にロボット使用がバレて解雇されないかという心配に対し、「そもそもWattsはDahlの正社員ではない」ことがあらためて確認されます
Bプロット:中身のないビジネス会議
Junieが「Boomer and the Biz Boys」(Episode 4に登場した株番組ホストBoomer Dugnutの、Dugnut ECHOcast Network内の番組)を6倍速で全話聴破してビジネス用語を大量習得し、二人+ロボット2体で空虚な企業ロールプレイを演じます。
「バーティカルを統合してKPIを拡張していた」「戦略的リアラインメントが確実にニードルを動かしている」といった中身ゼロの応酬の末、自分たちの詐欺稼業のランクを Schmedium Scams(シュミディアム=スモールとミディアムの中間)から Malarge(マラージ)へ格上げすると宣言。「ミディアムを飛ばすのか」というツッコミが入ります。なお公式のエピソード説明文では同じネタが shmedium to m’large と表記されています。
Cプロット:Corn on the Cobの空振り3連発
期待されたお宝ECHO探索係は、金にならないECHOばかり持ってきます。
- 「Sirens at the Beach」カスタマーサービスへの苦情電話 — TRPG『Bunkers & Badasses』のルール変更に抗議した客が、中世風の口調のオペレーターに「骨に文句(a bone to pick)? では骸骨部門へ」「いえ比喩です」「では比喩部門へ」「それは直喩では?」「たしかに。では”うざいオタク部門”へ」とたらい回しにされ続けるだけのコント
- 盗賊の「感謝日記」 — Captain Flynt(Episode 4で名前だけ示唆されていた瞑想指導者)の誘導瞑想テープに心酔する盗賊が、自分の武器庫からパーレセント級の武器を盗まれ、「この理不尽な仕打ちへの不快感——これは私が他人にしてきたことなのでは」と生まれて初めて内省します。結論は「盗賊稼業をやめ、Captain Flyntを記念したホットヨガスタジオを開く。そうすれば彼の教えは生き続けるし、ジュースクレンズを1000%のマークアップで売れる」。Wattsは「新規事業じゃない、既存事業の近況アップデートだ」と却下しますが、Junieは「悪いことをすると気分が悪くなると本人が学んだんだから、これは勝ちよ」と評価します
- Sevenの母からの留守番電話 — 25年前に故郷を捨てた息子への長い長い伝言。「Children of the Vault教会」の知人Deborahが硬いキャンディを拾おうと屈んだところ、その教会そのものが巨大な殺人戦車だったので轢かれたという凄惨な話を「ひどい悲劇だから知らせておこうと思って」と締め、最後に「テレビがポルノチャンネルから動かないの。あと、あなたが付き合ってるあの子、私は好きじゃない」と付け足します
3連続の空振りにWattsはハンマー、ついにはグレネードまで持ち出そうとし、Junieに「赤ちゃんを爆発物で脅すな」と止められます。
Dプロット:Wattsの本音(第2幕)
型番を調べたWattsは、2体がどちらも転用されたカスタマーサービス用ボットだと突き止め、「コールセンターに売れる」と言い出します。Junieの返しは「赤ちゃんをコールセンターに売るんじゃない。あそこの労働環境は最悪よ」——Episode 4の次回予告にあった台詞の回収です。
「役に立たないなら何の意味がある」と言い張るWattsに、Junieは「あなたの期待どおりじゃないからといって、その子たちに何の価値もないことにはならない」と返します。そこでWattsが漏らすのが、シリーズを通して最も率直な告白です。
「これは、こういう風に運ぶはずだったんだ。俺がちゃんとやれてる、もっといい相棒になれてるって君に見せたかった。(中略)このパートナーシップは君の発案で、君が半分以上——ずっと多く働いてる。俺だって自分の分を持てるって示したかった。そうすれば君が……俺に飽きて出ていかずに済むと思って。この2か月くらいが、俺の人生で一番よかったんだ。俺のせいで終わるのだけは嫌だった。情けないか?」
Junieの答えは「情けなくない。すごく優しくて心を打つ話よ」。そして解決策は計画のほうを変えること——Rodneyは現に完璧に仕事をこなしているのだから「嫌なやつだけどそのまま感謝すればいい」、Corn on the Cobは「帽子とブーティを編んであげて、散歩に連れていって風船を買って、君はすごいと言ってあげる」。「なぜ?」「だって彼はそのままですごいから。あなたもね。あなたは何も台無しにしてないし、私はどこにも行かない」
Eプロット:復元されたECHOが暴くもの
Junieが食事を買いに出た隙に、WattsはRodneyへJunieが持ち込んだ消去済みECHOデバイスを託します。「新しい診断パーツを取り寄せても駄目だった。諦めて『無理だ』と伝えるつもりだったが、君なら何とかできるかもしれない」——Rodneyは即座に復元してのけます。
再生されたのは、Dahl社の通信施設が襲撃されたときの記録でした。
- 襲撃者は「ここは武器も金目のものもないただの通信施設だ」と訴える職員に、「価値だと? 価値を判定するのはmatron(寮母)だけの特権だ」と応じ、「お前たちは何のために立つ(stand for)のか」と問いながら殺していきます
- そして宣言します。「Vivian Proctorが、お前たちの支持を必要とすることになる。じきに彼女はStanton Dahlを消し、その座を継ぐ。彼女のために立てと言われたとき、お前たちは立つのだ」
- 聴いていたWattsは凍りつきます。「Vivian Proctor? なんでその名前を……俺の給与明細に全部載ってる名前じゃないか」(Dahlの CFO = 上司の上司の上司の上司)
- 報告を受けたProctorが「よろしい、リキディター・Atticus。次の準備のため帰投せよ」と応じます。この一言で、Episode 3から「公式が一度も文字にしていない名前」だった暴走リキディターの綴りが確定しました(Episode 5の公式キャスト表にも
Jim Foronda: Atticusとして掲載) - 続く場面で、Katherine(経理部門出身。Proctorに「小数点のズレを見抜く目があったのに、忠誠心のほうも見当違いだった」と評される)が「この怪物がHaroldをバラバラにした」と泣きながら訴えます
- Proctorの反応は、部下の凶行への叱責というより人格否定でした。「Atticus。何をした。1体で十分だったのに。お前は本当に期待外れだ」「自分を何だと思う? 不安定?」「違う」「制御不能?」「違う」「あの過程を生き延びられなかった者も多い。生き延びた者には期待していたのに、見ろ、この体たらく。規律がない。反抗的だ。壊れている」
- Atticusの絶叫「違う! 壊れてなどいない! 我々は壊れていない!」——Episode 3でProctor自身が認めていた「Atticus暴走の引き金は自分の言葉だった」という一件の、まさにその現場です
ラストシーン:相棒が銃を向ける
録音の終盤、ProctorはAtticusをなだめます。「戻れば直してやれる。あの娘を見つけよう」「娘を見つけろ、Atticus。彼女がすべての答えを持っている。彼女こそお前を直す鍵だ」。しかしAtticusは、これまで断片的にしか示されてこなかったJunieの正体を口にしてしまいます。
「Atticusは決して十分ではない。彼女のようには。彼女は文句ひとつ言わずに殺す。泣きもせずに殺す。殺して、殺して、殺して、理由を問いもしない。だが私は問わねばならない、なぜだ、matron。なぜ彼女が必要なのだ」
「お前にJunie Jacobsは必要ない!」
買い出しから引き返してきたJunie(財布を忘れた)が、その場に居合わせてしまいます。
- 「Junie……JJ? Junie Jakobs?」「君、Jakobsなのか? あの武器メーカーの?」
- 「そんな単純な話じゃないの。私だって——」
- 「あの怪物が言ってるのは君なのか、違うのか」「たぶん。わからない」
- 「“殺して、殺して、殺して”ってどういう意味だ。いや、意味はわかる、でも——」
- 「Watts、説明させて」「いや、いい。俺は——ああ、いい」
- 「Watts、銃を下ろして」「君は誰なんだ、Junie?」
本編はここで断ち切られ、Captain Flyntの誘導瞑想が流れて終わります。恥を怒りに変えろ、すべて吐き出せ、お前はもう空っぽの器だ、宇宙がそのデタラメで満たしてくれる、レッスン終了——エピソードの内容そのものを茶化すような幕引きです。
小ネタ
- Rodneyの発話は音(ビープ)だけで表現され、セリフはWattsとJunieの反応から間接的に伝わるという演出。Rodneyが提案する「明日のアイデア=すべてをジョークにする」の例が「スカグとサウリアンとハンサム・ジャックがバーに入ってくる。バーテンダーが『うちは怪物お断りだ』と言う。オチは『でもスカグとサウリアンはいてもいい』——わかる? 残虐行為のせいで」
- Wattsが給料を守りたい理由は「Vault Landers(コレクタブル)の資金」。「言っておくが、俺が死んでもお前にはやらん」
- Episode 4に登場したテーマレストランは、Episode 5の劇中でも言及されます(Watts「Casa Carnivoraはもう嫌だ」)。ただし自動字幕はEpisode 4で
Kasa、Episode 5でCasaと揺れており、公式キャスト表にも店名が載らないため綴りは依然未確定です - Wattsのタコス注文が細かい。「アル・パストル2つと魚1つ、玉ねぎ抜き。あいつら角切りが厚すぎるんだ」、さらに「トルタ・デ・トルトゥーガが食べたい。あと3種のサルサを全部混ぜてサルサ・デ・スイシディオにしてもらって」
よくある質問(FAQ)
Episode 5で何が起きた?
シリーズ最大の転換点です。Wattsが新しいロボットRodneyの手を借りて、Junieが持ち込んだ消去済みECHOデバイスの復元に成功します。中身はDahl通信施設の虐殺記録で、暴走したリキディターAtticusとVivian Proctorのやり取り、そしてProctorがStanton Dahlを消して地位を奪う計画が録音されていました。最後にAtticusが「お前にJunie Jacobsは必要ない」と叫んだことで、Wattsは相棒の正体を知り、銃を向けたところで本編が終わります。